高額になる交通事故のケースとは?過去の最高額もご紹介

交通事故の被害にあった場合、保険会社などを通じて加害者から被害者へ金銭が支払われます。こうした場合に支払われる金銭には休業損害や治療費、入院費、慰謝料など様々な名目のものが含まれるため、合計すると予想外に高額になることもあります。

特に保険会社の基準が適用された場合に比べて裁判になって争われるようなケースでは、元々裁判で適用される基準が保険会社のものより高額なため、高額の賠償金が認められる場合が見られます。

やはり皆さん気になるのはどのくらいの賠償額となったかではないでしょうか。

そこで、今回は高額な賠償金となったケースをご紹介し、どの位の金額になったのか?なぜ高額になったのかといった点について解説していきます。

 

過去最高の賠償金が認められた事例

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最初から最高額を紹介していきます。交通事故における過去最高の賠償額が認められた事例としては、横浜地方裁判所平成23年11月1日の判決があります。この裁判で認められた損害賠償の額はなんと5億843万円という金額になります。

この事例のポイントを挙げると、

・被害者は年収5000万円を超える開業医だった

・被害者は死亡当時41歳だった

という点から、被害者が生きていれば得られたであろう利益、つまり逸失利益が非常に高額となったためこのような高額の賠償金が認められた裁判でした。

ちなみにもう少しこの事例を詳しく説明すると、死亡当時被害者は酔っ払って車道にいるところを加害者にはねられて死亡したという事例であり、被害者側の過失も認められた事例となっています。 このような被害者側の過失が認められる事例では、過失相殺といって加害者に認められる賠償額が、被害者の過失が0である場合に比べて一部減額されることになります。 ですので、万が一このような事例で被害者の過失が0であった場合にはさらに高額な賠償額となった可能性が非常に高いといえます。

高額になりやすいケース

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この事例が特に高額というわけでは無く、一般的に年齢の若い方を死亡させてしまったり、労働が不可能になってしまうような後遺症を負わせてしまったようなケースでは賠償金額は高額になりやすい傾向にあります。 これは前述の通り、被害者が事故に遭っていなければ労働によって得られたであろう、利益が失われてしまったことに起因します。 ですので、被害者が若い場合や、一家の大黒柱を被害者とする交通事故を起こしてしまったようなケースでは専門家への相談を強くオススメします。