交通事故の時、警察は何をするのか

交通事故の現場では、警察官が忙しく働いているのを見ることがあります。後続車が事故に巻き込まれないよう、交通整理をしている場面が多いかもしれません。今回は交通事故発生の警察の仕事について書いていきます。

まず事故現場で行うこと

現場にかけつけて、事故の当時者から話を聞かなくてはいけませんが、その時に新たな交通事故が発生しないよう、車線を一時的に通行止めにする時に使用するセーフティーコーンなど、捜査に必要な機材も持参します。

明るい昼間であればまだましなのですが、夜間の交通事故の場合には真っ暗で何も見えないこともあり、あかりが必要になります。当事者が立会いの下に必要な情報を求めることを「実況見分」と呼んでいますが、実況見分は事故直後に行うこともあれば、状況によっては後日行う場合もあります。

供述調書の作成

交通事故後に警察が行う仕事のうち、もう一つ忘れてはいけないものがあります。当事者の話に基づいて「供述調書」の作成です。当事者たちから聞いた話をもとに作成していくものですが、警察の側が当事者を誘導するようなことをしたり、感情に流されるようなことはしません。

その後この供述調書は、証拠物とともに事件を検察官に送致します。交通事故に遭った場合「警察に捕まえて厳罰にしてほしい」という被害者の方がいらっしゃいますが、この点は少し誤解があります。厳罰にするか決めるのは警察の仕事ではありません。

警察の仕事は、事故の現場にかけつけ、どのような事故だったのか事実を確認し、供述調書を検察官に送致することです。加害者を起訴するか、不起訴にするか決めるのは検察の仕事になります。

鑑識係や保険金詐欺、暴走族に対応する警察官

さて、交通事故発生時の警察の仕事は、それだけではありません。死亡ひき逃げ事故のような悪質な事故の場合には、鑑識係の出番になります。車の塗装の一部や破片から車種を特定したり、事故の状況を読み解いていく仕事になります。時折、テレビで警察について特集した番組を見る際には、これら鑑識係にスポットが当たることも多いので、ぜひ注目してみてください。

加えて最近では交通事故を装った特殊詐欺も増えていますので、それらの詐欺を捜査する係もいますし、暴走族の操作を行う係もあります。光津事故時の警察の仕事は、なじみのある部分もあれば、そうでないものもありました。日常的にかかわる機会は少ないかもしれませんが、警察の仕事と働きも忘れないでいたいと思います。